ギター打ち込み


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<サンプルのMIDIファイル(SMFフォーマット1)が再生できない方はQuickTime Playerを使用してみてください>

Dominoを使ってギターを打ち込む。曲作りのページで紹介した手順はマスターしていることが前提。操作自体がわからない人はDominoの設定と操作を参照。エレキとアコギ共通。

2010年1月追記:9/3にリリースされたDominoバージョン1.37から「パターンスライス」という機能が搭載された。全音符だけで打ち込み、1小節分だけ「スライス」機能(伸びている音符を選択位置で切る)で切り、その切り方を「パターンスライス」機能で他の小節にコピー、といった使い方になるようだ(どちらも「イベント」メニューにある)。「誤差」を設定するとキッチリそろっていない切り方もサンプルにできるらしい。

さらに「選択範囲の絞り込み」機能に「Tickの値」という設定項目が増えたため、ベロシティずらしのワークアラウンドがあまり重要でなくなった(小節をまたいでパターンを作る場合などには有効)。


簡単なコードストローク

こんな感じの伴奏(G>C>D>G>D>>G>C>D>G>D>>G・・・の繰り返し)を作る。

まずこんな感じで「小節の頭に短い音価(gete)で」コードを並べる。

図ではgateの値を120にしているが、適当でOK。

Tabキーを押してトラックリスト(小節単位でイジる縮小画面)に切り替え、コードを入力した部分を選択してから右クリックでコピー。

もう一度Tabキーを押すかトラック名のところをダブルクリックしてトラック(元の画面)に戻る。

適当にずらした位置にさっきのデータを貼り付け。

さらに繰り返して音を増やしたところこんな感じになった。

ふたたびTabキーを押してトラックリストに。

範囲選択してから右クリックして「レガート」機能を使う。

これは「次の音符の位置まで音を伸ばす」機能で、トラックに戻るとこんな風になっているはず。

右端は「次の音符」がないので長さがそのままだが、気になる人は今直してもいいし、後でやってもまったく問題ない。今回は小節の途中でGからDにコードチェンジするので、短い音符を消してDのパートからコピーする。

適当なコピー元がなければあらためて入力すればよい。

さてストローク機能を使おう。トラックリストの方が選択しやすいと思う。



あとは全体をコピペして繰り返しにすれば、最初に掲載したサンプルファイルのような伴奏になる。音符と音符の間に微妙な隙間できるが、あまり気にしなくていい。


ストロークの小技

ギターは打ち込みでそれっぽくやるのがかなり難しい楽器なので、そこそこにしておくのが無難ではあるが、もう少しイロをつけるために手軽な方法をいくつか紹介する。

ベロシティ

小節の中で強さ(ベロシティ)を変えたい場合、最初にコピーする前の段階で反映させるとラク。こんな感じで空きトラックにパートをコピーして右クリックから一括変更、

ベロシティのところを適当に調整(数字で指定しても%で指定しても好きなやり方でOK:筆者は数値指定が好き)

コピーしてずらした位置に貼り付ける作業を繰り返して、レガートまで作業するとこんな感じになる。

慣れないうちは貼り付け先などを間違えないように注意(トラックに戻るとき、Tabキーではなくトラック名をダブルクリックするようにすると間違えにくい)。用済みになったコピー用データは消しておく(忘れないように注意)。

低音

ギターの低音が邪魔な場合の対策(とくに、ベースギターが他にいるとき必要になる)。一番簡単なのは一括変更で、E2〜D#3くらいの範囲を選択して、

%指定で一括変更してやる。

または、ストローク処理まで終わった段階で、小節頭以外の低音を消し(上から4つ残すのが無難)、小節頭の低音を伸ばしてやる。

多少手間は増えるが、音はこっちの方がギターっぽくなる(サンプル)。

Tick補正

ストローク処理をすると「コードの音が全部出るまで」に時間がかかるため、ドラムなどを被せたときに「ギターが遅れている」ように感じる場合がある。そういう場合はトラックのプロパティから

Tick補正をしてやる(マイナスの数字を指定すると全体に前にずれ、プラスの数字だと後ろにずれる)。ただし、この操作ではトラック全体が同じだけ動くので、曲の一部だけにストロークを入れた場合や、普通のストロークと極端に遅いストロークを混ぜた場合(後述)などは、多少工夫が必要(ストローク部分だけトラックを別にするとか、一部だけ一括変更で動かすとか)。

値は、ストローク処理で「Step値」に指定した値の2〜4倍くらいが目安。この補正をやると「小節の頭」から再生したときに音が抜け落ちるので、確認のため聴き直すときはちょっと前から再生する(範囲選択などの操作には問題ない)。

修正

たとえばコードがCの小節に遅〜いストロークを入れたくなった場合。修正個所を選んで右クリックからクォンタイズ機能を選び

100%でクオンタイズ(微妙なずれを正確なタイミングに戻す機能)してしまう。

「タイミング」の設定がやや微妙なのだが、全体が変なところに飛んでしまう場合は細かく、一部だけ変なところに飛んでしまう場合は粗く指定するとよい(別に手作業でやってもいいわけだし、あまりムキにならなくてもよい)。クオンタイズをかけると改めてストローク機能を使えるので適当にかける。

するとこんな感じになるわけだが、遅すぎるようなので全体を前に出し、その分音を伸ばしておく(対象が一部だけなのでTick補正ではなく一括変更を使った)。動かす幅はプラマイ30くらいまでが無難。

上記だけだと直前の音と重なってしまうので、前の音も同じだけ短くしておく。

低音がまだ微妙に重なっているが、これは手作業で直す(面倒だったのでサンプルでは放置しているが、どういうときにどんな問題が出るかわからない人は直しておいた方が無難)。


アルペジオ

アルペジオの打ち込みはストロークと比べてちょっとメンドクサイ。MIDI STATIONというサイトのアルペジオパターン集など、テンプレートにできそうな素材(ライセンスには注意)を探してきて編集する方が、手間的にはラクだろう。

最初から自作する場合は、まずこんな感じで打ち込む、

というところまではストロークと同じ(Amで回してみた)。

打ち込んだらこのファイルをダウンロードして、作業中のものとは別にDominoをもう1つ起動して読み込ませよう。読み込ませたら「Hold on and off」というトラックの2小節めをコピーする。

音はなにも入っていないが気にしなくていい。

作業中のDominoに戻って、さっきコピーしたデータを「コードの弾き始め」に貼り付けていく(コードが変わるごとに毎回)。音符に変化はないが、左側のイベントリストを見るとこんな風に、

「hold」とかなんとか、そんな感じのイベントが増えているはず。これは「今出ている音を出しっぱなしにする」ための機能で、オンとオフがある(今貼り付けたのはオン)。

当然オフも設定しなければならないので、さっきのデータの3小節めをコピーして「コードの鳴り終わり」に貼り付けていこう。

結局こんな感じになるはず。

このとき、オンとオフを同じ位置に置くのはやめておこう(少しでいいので間をあける)。細かく作業したい人はスナップの設定を細かくしておくといい。

また、最後のコードが鳴り終わった後にも忘れずにオフを入れよう。

あとはこんな感じで、

適当に音を(横に)バラしてやればよい。

このときコードの最初は一番低い音を使うと安定するが、あまりこだわる必要はない。同時に鳴らす音(こだわるならストローク処理で微妙に時間差をつけておく)があったり、2回鳴らす音や省略する音が多少あっても構わない。もちろん、ストローク弾きと混ぜてもOK。なんだかんだとイジったところ、結局こんな感じの仕上がりになった。 ちなみに、コピー用ファイルの4小節目には「オフにしてすぐオン」の命令も入っているし、イベントリストからTickの値を変えてやれば非常に細かい位置調整もできるので

こだわりたい人はとことんどうぞ。


タブ譜からの打ち込み

五線譜からの打ち込みは他にたくさん解説があるし、学校の音楽の授業でも意味は習っただろうからここでは扱わない。さてタブ譜(tablature)というのは何かというとギターの弾き順を示した譜面で、流儀はいろいろとあるがだいたい

こんな感じの見た目をしており、書き込むとたとえばこういう感じになる。

6本の線は上から順に1弦〜6弦を表しており、数字のフレットを押さえて(0のところはどこも押さえずに)ピッキングする。

音価の表現が少なかったり(一応、線で囲ってあるのが白玉でそうでないのが黒玉)、普通の楽譜には出てこない記号(たとえば上の図のギザギザ矢印はストロークの意味)があったりして打ち込みには使いやすくないが、ギターを弾く人の間ではかなり一般的なものである。また、音価やタイミングがわかりにくことへの対策として、横線を点線状に8または16に区切って書く人もいる。

で打ち込むときはどうするのかというと、Dominoのオニオンスキン(使い方は急がば回れの編曲基礎編を参照)という機能を使ってこんなファイル(normalと書いてあるトラックを打ち込みに使う:holdと書いてあるのはオマケ)を作り、それから作業した方がラクだろう。

ためしに上記のファイルをDominoで開いてnormalと書いてあるトラックを表示すると

こんな風になっている。オレンジの音符(音は出ないように設定してある)はギターの1〜6弦を開放で(フレットを押さえずに)鳴らすのと同じ高さの音(コード入力支援ファイルでいう「オープン」の並び)で、すでに説明したがタブ譜も同じ並び。

ここからタブ譜の数字分だけ音を上げればよい。

上で例として挙げたタブ譜を実際に打ち込むとこんな感じになる。

タブ譜からの打ち込み以外でも、手元にギターを置いてフォームや奏法をチェックしながら打ち込む場合などに有効なので覚えておいて損はないと思う。

ちなみに、開放弦を示すガイドトラック(normalトラックの1つ上)の音を動かしてやれば、変則チューニングにも対応できる。



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